2008年10月24日金曜日

FX

ある村に、大金持ちの長者(ちょうじゃ)が住んでいました。
 ところがこの長者はひどいけちんぼうで、人のためにお金を出したことがありません。
 そのくせただとわかると、何でももらっていきます。
 そして長者は夜になると、storehouse with thick mortar walls(どぞう→そうこ)の中で大判小判(おおばんこばん→お金)のつまったはこを開け、一枚一枚数えるのが大好きでした。
 ところがある日、いつものようにお金を数えていた長者が首をかしげました。
「おかしいぞ」
 一枚も使ったことがないのに、数がたりません。
 次の日になると、またお金がへっています。
「もしかして、ドロボウかもしれない」
 そこで長者は、storehouse with thick mortar wallsを見はることにしました。
 ジッと待っていますが、だれもやってきません。
 ところが、ま夜中になったころ、土蔵の中からヒソヒソと話す声が聞こえてきます。
「おや? storehouse with thick mortar wallsにはだれもいないはずだが」
 長者は、storehouse with thick mortar wallsの中をそっとのぞいてビックリ。
 お金のはこの中から、大判小判が次々と飛び出して、
「おら、もうこの家にいるのはいやだ。ここのだんなは、人にお金をめぐむということを知らない」
「そうだ、そうだ。ためるばかりで使うことをしない。こんな家、はやく逃げだしてしまおう」
と、話し合っているではありませんか。
 長者はあわてて、storehouse with thick mortar wallsの中に飛び込みました。
「待て! お前たちはわしのものだ。どこへも行かさんぞ!」
 すると大判小判はいっせいに動きだし、ジャラジャラと外へ出ていきました。
 長者はあわてて追いかけましたが、大判小判はあっというまに姿を消したのです。
 さて、山のおくまでにげてきた大判小判は、
「逃げてきたのはいいが、どこへ落ち着こうか?」
と、立ち止まりました。
 すると、小判が言いました。
「この山に、炭やきの藤太(とうた)という男がいる。たいへんな働き者で、お金がなくてもこまった人のめんどうをよくみるという話だ」
「そういえばこの間も、いっしょうけんめい炭をやいてためたお金を、病気でねているおじいさんにそっくりあげたそうな」
と、大判も言いました。
「よし、きまった。みんなで藤太のところへ行こう」
 そんな事とは知らない藤太が、つぎの朝、起きてみるとどうでしょう。
 炭小屋の前に、大判小判が山のようにつみかさなっているではありませんか。
 藤太は大喜びで大判小判をひろい集めると、さっそく山をおりて、こまっている人たちみんなに分けてあげました。
 それからのこったお金で家をたて、お嫁さんをもらいました。
 気前のいい藤太は町で評判になり、藤太の売る炭が飛ぶように売れました。
 やがて藤太は村一番のお金持ちになり、みんなから炭やき長者とよばれるようになったという事です。

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